旅の徒然に・閑話休題

 黒子 晃

トルコで

イスタンブールで気が付きました。

オトウサン(otosan)とかカアサン(carsan)とかいう表示がフェンダーや後部についている車が走り回っているのですが私の他には誰も気が付いていません。

 otoは英語のauto carは英語と同じと見当がつきますがsanはサテ?

現地のトルコ人ガイドのお姉さんにsanとは何かと聞きました。

「あアそれ、さんぎょうサンです」と。まさかア・・。

トルコ語のサンが日本語の「産業のサン」であろう筈がないじゃありませんか!

 

このガイド「アイシャさん」は日本へ行ったことはないと言いながら、日本語はペラペラ。休憩時間に日本語で世間話ができる程。彼女は申し訳ないが(もちろん直接口に出すこともできないが)いわゆる「花王石鹸」顔なのです。「妹は私のことを『魔法使いのお婆さん』とからかいます」と自ら言っていました。

その彼女の言ではありますが、トルコ語のsanが「産業のサン」であるということはあり得ない。

話がややこしくなるのを避けて、その場はそのままにして、帰国後調べてみました。

その結果トルコ語のSanai産業であり、sanはその短縮形であることが判明し、ひとりで大笑いしてしまいました。

 

パリで

車と言えば、パリの街角で駐車している車に「MEGANE」を見つけました。

まさか「眼鏡」ではあるまいとは思いましたが・・。

帰国後日本でも結構走っているのがわかりました。ルノーの「メガーヌ」という車種だったのでした。これも一人で笑っちゃいました。

 

リトアニアで

バルト3国のリトアニアの名産品に琥珀があります。

琥珀の博物館で「GINTARO」という表示をあちこちで見かけました。

「銀太郎」かア・・。と何とも不思議な感覚を覚えました。

Gintaroとはリトアニア語で琥珀のことだと帰国後調べがつきました。

こちらも一人で笑っちゃった口の一つです。

フィレンツェで

同行のO氏と3人でレストランに入り夕食前に軽く一杯やろうということになり、テラス席に陣取りました。ウエイターが注文を取りに来たので、烏賊の炒め物が旨そうだねと覚えたてのイタリア語でカラマロ・カラマーリと連発しましたが、ウエイターは首をかしげて「そんなの無いよ」と言っているようです。しばらく押し問答をした挙句、ちょうど別のテーブルに烏賊の料理が運ばれるのを見て「アレだ!あれだよ」とやりましたら、こちらのウエイターが我々に尋ねていたのは料理ではなく、飲み物を何にするかを聞いていたので「烏賊」印のワインなんか聞いたことがないよといっていたのでした。それが分かって皆で大笑いとなりました。

 

ポルトガルの漁村で

ポルトガルの鄙びた漁村での昼食時、あら懐かしや・・イワシの塩焼きが巨大なプレ−トで運ばれてきました。岩塩をパラパラと降っただけの誠にシンプルなものでしたが、われらが幼少のころから馴染んできたそのままの味!ついつい4尾も食べてしまいました。

日本から醤油などの調味料を持参する人も多いですが、この時ばかりは大根おろしと酢橘があったらなア・・といささか残念な思いをしました。その時は大根おろしのチューブ入りなど有るとは思っていなかったのですが、帰国してみると結構近所のスーパーに有るではありませんか、さすがに酢橘の果汁は見かけませんでしたが、ゆずとかレモンの濃縮還元果汁の小さなポットを見かけました。ポルトガルにお出かけの際はぜひお持ちになるようお勧めします。

 

地中海のムール貝

地中海の周りの国々ではどこへ行ってもムール貝がよく食べられています。

ガーリック風味のワイン蒸しのムール貝がワインクーラーと同じ位の大きさのバケツに山盛りで出てきます。

それがどうやら1人前らしく、最初の1個はフォークで身を取り出しますが2個目以降は1個目の殻をピンセットのように使ってバクバクとむさぼります。そして殻をお皿にどんどん積み上げていきます。しかしひょっと気が付きました。我々日本人のグループのテーブルにはムール貝そのものはお皿に盛ってあり、反対にバケツが殻入れになっているではありませんか。ハハア日本人はみんな食べきれないで残すのでこういう方式にしたんだなあと無理やり納得しました。   (本当かどうかは分かりません)

 

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